
Photo by megmu@mame-en
あんこ巻き 650円
花
新宿区神楽坂6-8
TEL:03-3267-5478 日曜・祝日休
大体、俺は「あったかいデザート」が好きなのだ。しかも、甘いスープ状のものではなくて、固形物の温かいやつ。身近な所では「あんまん」とか「酒まんじゅう」とか「大学イモ」とか。中華だと、バナナとかの揚げた奴とか、カスタードと餡こをフレンチトーストみたいなので挟んだ奴とかあって嬉しい。フレンチだとクレープ巻き系。
そんな俺ではあるが、九州出身の悲しさというか、西日本文化圏の人間だからというか、「あんこ巻き」という食べ物を知ったのは、もう20才を越えた頃、生まれて初めて「もんじゃ焼き」を食いに行ったときだったのは、中々に不覚だったと思う。だって、もうこれはほrとんど俺にとっての理想のスイーツ。
ただ、あんこを小麦粉とかの焼いた生地で巻いただけ、というシンプルなものだけに、本気で美味い「あんこ巻き」はありそうで無い。つーか、そもそも、もんじゃ屋以外にあんこ巻きを置いてる店が少ない。そして、当たり前だが、もんじゃ屋は甘味屋ではない。そうそう美味いあんこが用意されているわけではない。かといって、甘味屋だと、意外に「焼く」技術とか、粉モノへのこだわりが低い。
というところで、「クリームあんみつ」が抜群に美味いから行こう、というお誘いを受けて向かった神楽坂の「花」という甘味屋。当然のように「あんみつ」が注文される中、ふと目に付く「あんこ巻き」。「あんみつが美味いというのは、餡こが美味いということ。そして、ここにはお好み焼きがメニューにある」俺の頭脳はフル回転した。そして、注文を口に出す。
「苺巻き、ください」
いや、季節限定という言葉と、餡こと苺のマッチングとか、最近のフルーツへの偏愛とか、フル回転する頭脳に色んな雑念が巻き込まれた揚げ句の事故のような注文。「それでいいのか」「いいんだ」と繰り返される自問自答。
「すみません、苺巻き、今日終わってしまいました」
そうか、そういうことか。世界は俺に「あんこ巻き」を食わせたいのか。ということで、食った「あんこ巻き」。注文の際、「あんこ巻きも無いよね。え? うどん粉はあるの?」という声が聞えた。ということは、このあんこ巻きの生地はうどん粉なのだな、と心の中にメモメモ。
で、美味いです。本当に美味いです。ここの店の餡こは、口当たりは凄く良い感じの漉し餡の滑らかさで、口どけも心地よく、でもふっくら炊き上がった小豆もたっぷり入っていて、つぶ餡の美味さも味わえる。そこに、ちょっとモチっとしていて、所々絶妙に焦げている生地の味が重なる。饅頭ではない、「焼いている」ことが美味しさに繋がる、「あんこ巻き」ならではの味わい。で、しっかり温かい。
上に乗ってる栗がまた抜群。美味い。そして、この味、このボリュームで650円ほうじ茶飲み放題というリーズナブルさ。餡こにほうじ茶は、もう卑怯なほどのマッチング。
地下鉄東西線神楽坂とかJR飯田橋とか大江戸線牛込神楽坂とか、まあ、そのあたりでふと温まりたくなったら、「花」に駆け込んで「あんこ巻き」を注文する。ほうじ茶でほっと温まる。多分、周りは100%女性なので、気恥ずかしさに、さらに体温は上がるだろう。で、このあんこ巻きである。甘いものでさらに身体は温まり、糖分で脳の活動も活発になる。ほうじ茶をがぶ飲みしたら、店を後にして仕事に戻る。今年の冬は、これがトレンドだっ。