元々、ほうじ茶は好きなのである。サントリーの「京番茶」が出た時は、「これはペットボトル茶のナンバーワンだっ!」と本気で思ったのだったが(あれ、「京番茶」は、もしかしたら缶のみだったかも知れない)、いつの間にか消えてしまって悲しい。
で、最近はカフェとかにも、ほうじ茶がメニューにあることが多くなったし、アイスでもホットでも飲めたりして中々嬉しいなあ、とか思いつつ、しかしあんまりカフェでほうじ茶飲むことは無かったのだから、人の心はよく分からないのだった。
ほうじ茶といえば、加賀棒茶である(そういえば、サントリーの「京番茶」も雁が音ほうじ茶とか言ってたから、加賀棒茶と同じ茎茶のほうじ茶だ)。ひらたさんも書いていたが、この棒茶の水出しが、かなり美味いのだ。個人的には熱湯で淹れるより水出しの方が好きなくらいだ。で、暑くなったんで、水出しを作っていて気がついたことがある。
丸八製茶場の加賀棒茶を通販で購入して以来、丸八製茶が東京のデパートなどの物産市に出店する時は、必ず案内の葉書を送ってくれるようになっていた。で、その葉書を会場に持っていくと、加賀棒茶のテトラパック6個入りを頂けるのだ。で、水1.5リットルあたり、そのテトラパックを3つ入れて一晩置くと、美味い水出しほうじ茶の出来上がり。
で、あちこちの物産展に足を運んではため込んでいたテトラパックだが、ガンガン使うので、すぐに無くなってしまい、手元には、加賀棒茶の最高級品と言われる「加賀棒茶(紺)」が残るのみ。しかし、アイス加賀棒茶にハマっている状態で、明日のアイス加賀棒茶が無い状態には耐えられない。もう少しテトラパック貰ってれば良かった(買えよとは思う)。
勿体ないとは思ったのだけど、加賀棒茶(紺)で水出し茶を作った。あ、そう言えば加賀棒茶の水出しを作る時のポイントが一つ。先に水入れて、そこにお茶パックに入れた茶葉を投げ込むこと。あと、茶葉はケチらず、がーっと入れよう。
で、美味いお茶が出来た。本当に美味かった。舌先に乗った瞬間から甘味が口の中に走って、本当にトロリと甘い。イヤな感じがどこにも無く、すーっと喉の奥に流れていって、喉でも、その柔らかい甘味を十分感じることが出来る。ああ贅沢な味わい。
が、これは違うのだ。いや、美味いんだけど、「冷たいほうじ茶」というカテゴリーで考えると、あまりに柔らか過ぎて、美味しさが天鵞絨に包まれて喉に流れていくような加賀棒茶(紺)では、冷たさが全然実感できないのだ。それに、ちょっと甘すぎる。
そのへんのバランスが、安い加賀棒茶の方が美味いのだ。安い加賀棒茶は鉛筆の削りカスの味がすると言う人もいるけど(それも分かるけど)、水出しにすると、そういう味が出にくいし、甘味もアイスで飲むのに適した感じだし、何より清涼感が強い。味だけ言えば、文句無く紺の方が美味いのだけど、でもアイスでゴクゴクと飲みたいのは、安い方なのだ。
最近、下北沢のそれなりに名の通った、しかも感じも良いカフェで、アイスほうじ茶を飲んだ。それはそれなりに美味かった。しかし、加賀棒茶の安い方の水出しと比べると、その足下にも及ばないというか、鉛筆味が濃いのよ。伊藤園の会席京ほうじ茶にも及ばない。ちゃんと淹れて、ちゃんと冷やしてあるのは、よく分かるのだけど、それでも違いがハッキリしてしまうほど加賀棒茶は際立っているのだなと思った。分かってはいたけど、その違いには、不意打ちみたいに驚いた。アイスほうじ茶を舐めてはいけない。
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