
普シ耳茶品茶會
2004年4月16日 於春風秋月高輪店
第一部:熟成年代別の飲み比べ
10年
野生千年古樹青餅
プーアルと言うより、スモーキーな緑茶といった印象。二煎目以降、甘味が増し、スモーキーな香りがのど越しをスーッとさせる。プーアルの味はほとんどしない。これはこれで普通に飲めてしまうが、まだプーアル茶とは言わないだろうと思う。
19年
七子餅茶
もしかしたら生茶ではないかも、と平田さん。プーアル風の味わいもあるけれど、あくまでも軽い味。甘味と酸味が混ざり合っていて、分かりやすく言うとプーアルと緑茶のブレンドみたいな感じ。煎を重ね、濃いめに淹れるとトロリとした甘味も出る。
40年
七子餅茶(春風秋月)
雑味の少ないスッキリした味わいながら、プーアルのふんわりした味わいもきちんとあるバランスが取れた美味いプーアル。というか、これ、家でも海風號の特陳蔵プーアルと並んで愛飲しているもの。いわゆる美味しいプーアルと言われているものの代表のようなお茶だと思う。
50年
珍舊易武(平田さんが台湾で購入)
1煎目は、春風秋月40年より若い感じがする、やや酸味のある味わいだったのだが、3煎目くらいからグッと味わい深くなる。酸味も雲南緑茶の感じではなく、もっと丸い酸味で、雑味が極端に少なく透明感のあるプーアル。
120年
春風秋月秘蔵茶
カサカサの軽い茶葉(茶葉というより、大鋸屑に近い雰囲気)で、簡単には茶色も出ない。その見た目通り、枯れた味がする。が、じっくりと長い時間抽出して飲むと、複雑な香りと味の奥に墨汁のような味を感じる。それが、このお茶本来の味なのかもしれないが、やはり飲み頃は過ぎているのかも。
原料茶
[孟力]海茶廠青毛茶
去年の春茶。このお茶を蒸して固めて餅茶を作るらしい。その元のお茶で結構等級が高いものだという。これが、普通に美味い。雲南緑茶風の酸味と甘味を感じるお茶で、低温で丁寧に淹れてもらったせいか、美味い美味いと飲んでしまった。
ということで、年代を追って品茶。美味い不味いを見るのではないのだが、つい美味いか不味いかに反応してしまうのが素人の悲しさ。
ただ、こうやって原料から、熟成して枯れていくまでの流れをあらかじめ押さえておいたことで、その後に飲んだお茶と合わせて、プーアルの特徴のいくつかを掴めたような気はする(あくまでも気がするだけ)。
第二部:色んなプーアルを試してみる
焙煎普シ耳
台湾の茗心坊による、焙煎したプーアル茶。焙煎したプーアルの味がする(当たり前だが)。原料の違いか、焙煎の違いかは分からないが、味はあきらかに、同じ焙煎プーアルである、しゃおしゃん焙茶工房の「陳年黒プーアール茶磚(陳期15年・特焙)」の方が美味い。焙煎が、臭みを消すことにのみ使われていて、甘さや美味みを引き立てるようになっていないのが敗因か。
千年古茶青餅[プーアール生茶]
その、しゃおしゃん焙茶工房の餅茶。この青プーアルは緑茶の範疇に入るもの。美味い。詳しくは、ここ。
普シ耳板山千年古茶
これ、あんまり印象に無い。でも茶葉を分けていただいたので後で飲もう。
陳年大葉普シ耳茶(樂茶軒)
50年モノ。これが、例えば春風秋月の40年とは全く味の傾向が違う。不思議に、120年モノに感じた墨汁のような香りと味がするのだが、それが美味い。で、全体には緑茶のムードが強い。ここから、さらに美味しくなっていくのかも、という感じがする。
早期紅印餅茶
春風秋月のAndy Li氏秘蔵のお茶。七子餅茶になる前の、40年代の中茶牌円茶。これ飲んで、ああ、そうかと思ったのが、陳年大葉普シ耳茶や珍舊易武、そして120年モノに対して感じた「墨汁のような香りと後味」の正体はコレか、というような味だったから。
緑茶が変化しながら、その核になる部分だけは残っているというような、主張のある強さが、喉にグッと来るのに、ひっかかりは無くて、味わいはまろやか。そして返ってくる後味が、何というか刺激のない柑橘系という感じで、しかも甘くて、これが古くなれば墨の匂いになり、若いと酸味となって正体が分かりにくくなるということなのではないかと。
で、そうなら、プーアルには熟茶、湿倉ポーレイ、生茶という、製法上の違い以外に、墨系列と小豆系列の味わいの方向性の違いというのもあるのではないかとか考えたけど、よく分からない。
あと、春風秋月の40年モノプーアルが皆さんにやけに好評だったのと、「赤プー」とか「冷やし40年」とか「淹れっぱなし120年」とかの適当過ぎる略称が、思いの外好評だったのは、ちょっと嬉しかった。
以上、TCC普シ耳茶品茶會レポートでした。
(写真は120年モノを浸けっ放しにしているところ)
この品茶会については、
ひらたさんのTea Recipe
茶さるさんの気まぐれ中国茶日記
恵さんの今日のまめゑん
にも、記事があります。
最近のコメント