嬉しいプーアル茶 in 秋葉原

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いとうのいじのサイン付きぬいぐるみもある秋葉原の会社でプーアルをいただく

友人の会社に行くために、久しぶりに秋葉原の電気街を歩いた。一応、駅には電気街口とか書いてあるけど、電気屋はとても減っていて、駅まで迎えに来てくれた、秋葉原で会社を立ち上げている年若の友人は、「もうただのショッピング街ですよ」と言う。ただのショッピング街にしては、メイドさんがチラシを配ったりしてるのだけど、それも「まあ、京都の舞妓さんみたいなものです」と笑いながら京都の人に殴られそうな事を言う。だから、友人は匿名なのだ。

台湾のタピオカ・ミルクティー飲ませる店もなくなってたなあ。などと言いつつ、俺は俺で、新宿では見つける事が出来なかった某ゲームの外伝小説を売ってる店に連れてってもらって二冊買ったりしたのは内緒だ。

事務所で、ちょっとした打ち合せというか、そういう話をしつつ、出してもらった、英記茶荘のプーアル茶を飲む。お客さんに、さらっと美味いプーアルが出せる会社は良いなあと思う。マグカップで出してくれるのが、また嬉しい。俺は、普通でも大量に喋るけど、仕事が絡むとさらに喋るので、沢山お茶が飲みたいのだ。最近は、ギャルゲーの広報や営業も始めたという事務所には、やたらとその手のポスターが貼ってあって、元ギャルゲーのレビューを連載していた俺としても、何となく懐かしい感じもして、そのムードがまたプーアルに良く合う。ほんと、ありがとう。美味しかった。

こういう、出してもらったお茶の話を書くのって、何か面白いかもしれない。時々やろう。

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プーアル茶会 miniその壱、開催

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この人とは、ゆっくりお茶を飲みたいなと思って、相手もそう思ってくれるというような出会いが、ほんとうに時々ある。ただ、お互い社会人で、そうそう都合はつかないし、お茶会みたいな形にすると大袈裟になって、肝心のその人とあんまり喋れなかったりする。既に、ゆっくりお茶飲みましょね、と本気で言ってて実現してない人が何人かいて、そういうのは溜まって嬉しいものではない。

ミスター・プーアル中島こと、塩沢さんとも、何度かそういう話をしてて、ようやく、今回強引に日付を合わせて海風號でお会いすることにした。もうお茶会とか言うよりデートに近いアポの取り方である。金曜日なら、設楽さん、勝又さんと四人で飲めるから良いかな、というくらいの、緩い予定で。俺が塩沢さんとお茶飲めれば、あとはどうでもいいや、という感じで。

が、この日は設楽さんは不在だった。ちょっと残念。とりあえず、お店にいた常連の方と俺、塩沢さんで、塩沢さんのプーアルを勝又さんに淹れてもらって飲みつつ、ダラダラ喋ろうと、そんな感じで始まる茶会とも言えない、しかし、飲んでるお茶は無駄にハイグレードな、だからプーアル茶会 miniくらいは言っとこう、というような集まり。

最初に飲んだのは、1975年の雲南七子餅茶。これは、文革後では最も茶葉が良いため、前後する他の年代のものより美味いというものだそうで、何とも普通に美味いプーアル。もう、普通に美味過ぎて、延々と飲んでいられる。5煎目以降くらいからが本当に美味い。透明感の強いプーアルで、いかにも生茶でーす、という味。

塩沢さんが面白いのは、「プーアルって、どれもプーアルですから、良いのも普通のも味は似たようなものなんですよ」とか平気で言うこと。だからこそ、良いプーアルを飲む場合、順番が大事になるらしい。同じような味でレベルが上がるだけなのだそうだ。ということは、要するにプーアルの良し悪しは簡単に分かるということだ。少なくとも美味い不味いは。

次に飲んだのは、いわゆるプーアル磚茶。これがとても美味い。茶葉からはチョコの香りがして、俺のバカの一つ覚え的プーアル鑑定法である「チョコの匂いがする茶葉は美味い」にも合う。本当に甘味が品が良くて、基本はさっぱりで、とても好きな味。しかし、年代も50年代から70年初頭まで諸説あり、生茶か熟茶かも分からないというモノらしい。しかし、30年モノ生茶であることが確定しているお茶よりも、こっちが美味いのだ。それは間違いないのだ。いやー、本当に、これは好きだ。冷やしたりもしたい。ほんと。

このお茶を淹れる前くらいに、TCCの二人の女性が来て仲間に入り、その少し後にmad__hutter君も来たので、「おいでおいで」と呼んで、俺と塩沢さんの間に座らせる。mad__hutter君は、自家製のお菓子も持ってきてくれた。フランスの菓子に疎い俺は、そっちの話も色々聞く。

最後は、紅プーこと「紅印圓茶」。ちょうど居合わせたかめきちさんによると、香港ではこの「紅印圓茶」の流通在庫が既に2000個を切って価格も高騰しているらしい。それを平気で振る舞ってくれる塩沢さん。「お金払わないでいいんでしょうか」とソワソワするmad__hutter君。プーアルのお礼のように、茶王クラスの鉄観音を差し入れしてくれるかめきちさん。みんな良い姿勢だなあと思う。お茶が美味しく飲めるのは、こういう姿勢の良い人たちと一緒の時だと思う。こういうのは偶然にしか集まれない。

塩沢さんとは、またお茶飲みましょうね、という話になっている。mad__hutter君に紅茶を教えてもらおうツアーも予定している。そういうのを、緩くお茶会みたいにするのも面白いかもしれない。突発的に海風號で行われる、小さいお茶会。居合わせたら参加、みたいな感じで。

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これ、塩沢さんが持ってきてくれたお茶請け。プーアルを邪魔しなくて、美味しいということだそうで、実際、このサクサクする口当たりと、口の中でさーっと溶ける感じが、いかにもお茶請けっぽくて良い感じ。ビスキュイの仲間。プーアルは、何にでも合うと思うけど、プーアル自体を楽しむなら、やはりプーアルを邪魔しないお茶請けを考える必要がある。当たり前だけど、そんなことは考えたことなかった。流石、ミスター・プーアルである。

つーか、そういうこと考えないといけないようなレベルのプーアル、持ってないもんなあ、俺。つーか、その価格はプーアルとしてどうよ、とか思わないでもない。思わないでもないけど、美味いのは美味いことも知ってる。プーアルの難しさというのは、結局、そこに集約されるのではないかと思っている。

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海風號「特陳蔵プーアル2005」

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海風號「特陳蔵プーアル」
50g、3000円

海風號に新しく入ったプーアル。15年くらい前の熟茶だそうだ。こういうのを飲むと、熟茶にも美味いのがあるんだよなあと思う。甘さとか、ほっこり感は、明らかに熟茶の方があるように思う。このお茶は、まず茶葉が既に甘い香りで、その香りが「早く飲みてえ」と思わせる感じ。

「出涸らしが美味いんですよ、このプーアル」と設楽さん。実際、洗茶の後、二煎目をサッと薄めに淹れた後、三、四煎目は飲まずに捨て、五煎目から飲んだり捨てたりしながら、8煎目を越えた頃からが確かに美味い。透明感はあまりなく、最初は多少土臭さもあり、しかし、煎を重ねる毎に甘味が増し、ほんわかと香る小豆のような匂いがしてきて、後はもう驚くくらい柔らかいお茶になっていく。

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アイスを作る場合も、十分飲んで出涸らしにしてから作りたい。そう言えば、海風號のお茶は出涸らしが美味いのが多いなあ。特等東方美人なんて、最初の5煎くらいは明らかに前座という感じだし。茶葉が開き切ってからが美味い。というか俺は好き。

本当に飲み出したら止まらないプーアルで、わんこ状態でガブガブ飲んでしまった。しかし、海風號には今、さらに良いプーアルが控えているらしい。少量しかない、仕入れ価格もかなり高いお茶だそうで、飲めるようになるのは来週以降だという話。しかし、美味いプーアルは量飲みたくなるから困る。価格的には、この50g、3000円くらいが上限という感じがする。せいぜい50g、4000円までか。だって、量飲まないとプーアルではないような気がして。そう考えると、高いプーアルってのは微妙に存在矛盾?

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チョコの香りのプーアル茶は美味いの法則

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Photo by MEGMU@MAME-EN

 プーアルのコレクターだという方とお会いして、そのコレクションからお茶を飲ませていただく機会があった。その時、まず茶葉(というか茶の塊だから茶塊か)を見せてもらったのだけど、もちろん、そんなもの、見て分かるようなものではない。ふーん、とか言いながら、とりあえず何か分かることはないかと、クンクンと香りを嗅いだりするが、まあ、ほとんどポーズみたいなもんだ。

 その中に、ふんわりとチョコレートのような甘くて香ばしい香りがする茶葉があった。本当に良い感じの香りで、そのまま茶葉にかぶりついてもオッケーではないかと思うような香りだったのだ。で、これが飲みたいなあと思ったのだが、流石に、そういうのは共通するようで、その場にいた皆が、コレから飲みたいと、同じチョコの香りの茶葉をリクエストしたのだった。

 そして、その日に飲ませてもらったプーアル茶の中で、一番美味しかったのは、そのお茶だったのだった。30年モノくらいの生茶で、香港のお茶屋さんが自分用に飲んでいた物を売ってもらったというものだそうだ。最初、売ってくれと言った時には、そこの奥さんが1000香港ドルでいいよ、ということだったのに、旦那が出てきて渋って、結局1500香港ドル。「あっという間に500ドル値上がりしました」と笑うコレクターのSさん。

 これだけ美味しいのは、中々当たらないのだと言う。でも、たまに当たるから止められないのだとも。その気持ちは分かるし、プーアル茶の美味しいのを飲む幸せも分かる。Sさんは、本当に嬉しそうにプーアル茶を飲むのだ。で、俺らのような素人がガバガバ飲んで、美味いねえ、とか言って呑気に笑ってるのを、また嬉しそうに見てたりして、コレクターはこうでなくちゃな、とか思ったし、そんなSさんが凄く羨ましかったのも確かだ。

 だからといって、俺もそこに踏み込むかというと、それはしないだろうなあ。もう誰かが飲んで、美味しいと思って買ってきたお茶を、端の方でご相伴に与って、「ああ、美味い」と笑って、「ありがとうございます」と言ってるくらいが、俺には丁度いい。基本的にギャンブラーな俺ではあるけど、飲食物に関しては保守的なのだ。ギャンブラーだがチャレンジャーではないというか、小心者というか、スケールが小さいというか。もう、「美味しい」のお墨付きがないと金は払えないタイプ。

 で、そんな俺が、もしかしたらと思ったのだ。もしかしたら、チョコレートの香りがする茶葉のプーアルは美味いという法則があるのではないかと。例えば、春風秋月の40年プーアル、同じく春風秋月の雪印7532プーアルは、どちらもふんわりとチョコの香りがして、淹れるとやっぱ美味い。海風號高い方のプーアルもそうだし、竹里館のプーアル生茶の方も、やや薄めだがチョコ風味の香りがある。

 実際のところは分からないし、これはこれでプーアル茶のほんの一面だけを見ているのかも知れないけれど、まあ、とりあえず、何となくそういう法則があるのかも知れない、と思いつつ、また機会があれば、美味いプーアル茶を飲んで幸せになりたいと思うのである。なので、そういう機会があれば是非誘ってくださいね。

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廣雲貢茶と悲しい餅茶

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廣雲貢茶」 in 春風秋月 50g、5000円

 春風秋月では来月からプーアル茶を色々販売するらしい。その第一弾として「廣雲貢茶」という60年代の餅茶が売られるのだけど、これが中々美味い。ここの美味いで評判で、俺が毎日のように飲んで冷やして、冷やして飲んでいる40年プーアルと、また傾向は違うものの、同じくらい美味いのだ。40年より、もう少し古い生茶のプーアル茶。

 最初の二煎くらいは、ややクセが強く、でもそのクリアな風味とちょっとスモーキーでフルーティーな香りはそれはそれで気持ち良く飲める。舌ではなく後口に軽い甘さがある感じ。で、三煎目以降、ガンガンと美味くなっていく。口に入れた時のふわりとした感じと、すーっと広がる透明な甘さは、少し冷めるとヤバイくらい美味い。冷やしてー、と思った。販売が始まったら是非買って、冷やしてやろうと思う。50g、5000円と値段も40年プーアルと同じになる予定だそうだ。

 で、そんな風にプーアルに力を入れる春風秋月アンディ氏は、赤プーとかでもお馴染の、中々のプーアルコレクターでもあるのだが、その彼がガッカリしたよ、と言って出してきた茶葉がある。それが、下の写真。

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 何となく感じも悪くない、ただ、この全体にかかる白いのは何だろう、古いからかな、とか、そんな感じの餅茶。時代的には赤プーと同じくらいで、茶葉のレベルも負けないものらしい。しかし、この茶葉は、いわゆる「保存が悪かったプーアル」なのだそうだ。

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 お湯を差すと、上の写真のように真っ黒になる(一番上の「廣雲貢茶」の茶葉の色と比べてみて欲しい)。その割に、湯色は中々出なくて、香りがとにかく土臭い。ちょっと油臭い感じもある。台所臭いというか。飲んでみると、飲めないという事は無いけど、かなり土臭く、香りが悪いから飲みにくい。何となく舌あたりがベタつくし、茶葉もベッタリしている。「廣雲貢茶」は、茶葉が厚くて柔らかいので、その差はさらに際立つ。

 悲しいお茶だと、アンディさんは言う。一見、良さそうに見えたんだけど、と言っていた。プーアルは難しい。古ければ良いかというと、古いものは保存状態が重要。俺は別に、本物だろうと偽物だろうと、生だろうと熟だろうと、飲んで美味かったら、で、値段が味に見合ってたら、それでOKなのだけど、同じ時代の同じ茶葉で、こんな風に差がついてしまうと、さすがに悲しくなる。

 陳年とか、老茶とか、プーアル茶とか、そういう、エイジングで味わいを出すジャンルは、後戻りが出来ないだけに難しいというより、恐ろしい世界ではある。でも、そういうアドリブ一発みたいな世界は、嫌いではないな。

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TCC普シ耳茶品茶會レポート

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普シ耳茶品茶會
2004年4月16日 於春風秋月高輪店

第一部:熟成年代別の飲み比べ

10年
野生千年古樹青餅
プーアルと言うより、スモーキーな緑茶といった印象。二煎目以降、甘味が増し、スモーキーな香りがのど越しをスーッとさせる。プーアルの味はほとんどしない。これはこれで普通に飲めてしまうが、まだプーアル茶とは言わないだろうと思う。

19年
七子餅茶

もしかしたら生茶ではないかも、と平田さん。プーアル風の味わいもあるけれど、あくまでも軽い味。甘味と酸味が混ざり合っていて、分かりやすく言うとプーアルと緑茶のブレンドみたいな感じ。煎を重ね、濃いめに淹れるとトロリとした甘味も出る。

40年
七子餅茶(春風秋月)

雑味の少ないスッキリした味わいながら、プーアルのふんわりした味わいもきちんとあるバランスが取れた美味いプーアル。というか、これ、家でも海風號の特陳蔵プーアルと並んで愛飲しているもの。いわゆる美味しいプーアルと言われているものの代表のようなお茶だと思う。

50年
珍舊易武(平田さんが台湾で購入)
1煎目は、春風秋月40年より若い感じがする、やや酸味のある味わいだったのだが、3煎目くらいからグッと味わい深くなる。酸味も雲南緑茶の感じではなく、もっと丸い酸味で、雑味が極端に少なく透明感のあるプーアル。

120年
春風秋月秘蔵茶

カサカサの軽い茶葉(茶葉というより、大鋸屑に近い雰囲気)で、簡単には茶色も出ない。その見た目通り、枯れた味がする。が、じっくりと長い時間抽出して飲むと、複雑な香りと味の奥に墨汁のような味を感じる。それが、このお茶本来の味なのかもしれないが、やはり飲み頃は過ぎているのかも。

原料茶
[孟力]海茶廠青毛茶

去年の春茶。このお茶を蒸して固めて餅茶を作るらしい。その元のお茶で結構等級が高いものだという。これが、普通に美味い。雲南緑茶風の酸味と甘味を感じるお茶で、低温で丁寧に淹れてもらったせいか、美味い美味いと飲んでしまった。

 ということで、年代を追って品茶。美味い不味いを見るのではないのだが、つい美味いか不味いかに反応してしまうのが素人の悲しさ。
 ただ、こうやって原料から、熟成して枯れていくまでの流れをあらかじめ押さえておいたことで、その後に飲んだお茶と合わせて、プーアルの特徴のいくつかを掴めたような気はする(あくまでも気がするだけ)。

第二部:色んなプーアルを試してみる

焙煎普シ耳
台湾の茗心坊による、焙煎したプーアル茶。焙煎したプーアルの味がする(当たり前だが)。原料の違いか、焙煎の違いかは分からないが、味はあきらかに、同じ焙煎プーアルである、しゃおしゃん焙茶工房の「陳年黒プーアール茶磚(陳期15年・特焙)」の方が美味い。焙煎が、臭みを消すことにのみ使われていて、甘さや美味みを引き立てるようになっていないのが敗因か。

千年古茶青餅[プーアール生茶]
その、しゃおしゃん焙茶工房の餅茶。この青プーアルは緑茶の範疇に入るもの。美味い。詳しくは、ここ

普シ耳板山千年古茶
これ、あんまり印象に無い。でも茶葉を分けていただいたので後で飲もう。

陳年大葉普シ耳茶(樂茶軒)
50年モノ。これが、例えば春風秋月の40年とは全く味の傾向が違う。不思議に、120年モノに感じた墨汁のような香りと味がするのだが、それが美味い。で、全体には緑茶のムードが強い。ここから、さらに美味しくなっていくのかも、という感じがする。

早期紅印餅茶
春風秋月のAndy Li氏秘蔵のお茶。七子餅茶になる前の、40年代の中茶牌円茶。これ飲んで、ああ、そうかと思ったのが、陳年大葉普シ耳茶や珍舊易武、そして120年モノに対して感じた「墨汁のような香りと後味」の正体はコレか、というような味だったから。

緑茶が変化しながら、その核になる部分だけは残っているというような、主張のある強さが、喉にグッと来るのに、ひっかかりは無くて、味わいはまろやか。そして返ってくる後味が、何というか刺激のない柑橘系という感じで、しかも甘くて、これが古くなれば墨の匂いになり、若いと酸味となって正体が分かりにくくなるということなのではないかと。

で、そうなら、プーアルには熟茶、湿倉ポーレイ、生茶という、製法上の違い以外に、墨系列と小豆系列の味わいの方向性の違いというのもあるのではないかとか考えたけど、よく分からない。

 あと、春風秋月の40年モノプーアルが皆さんにやけに好評だったのと、「赤プー」とか「冷やし40年」とか「淹れっぱなし120年」とかの適当過ぎる略称が、思いの外好評だったのは、ちょっと嬉しかった。

以上、TCC普シ耳茶品茶會レポートでした。
(写真は120年モノを浸けっ放しにしているところ)

この品茶会については、
ひらたさんのTea Recipe
茶さるさんの気まぐれ中国茶日記
恵さんの今日のまめゑん
にも、記事があります。

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陳年黒プーアール茶磚(しゃおしゃん焙茶工房)

陳年黒プーアール茶磚(陳期15年・特焙)
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分類:黒茶
産地:雲南省

購入
2004年1月
しゃおしゃん焙茶工房
100g、3500円(セールで、さらに15%引きで購入)

基本データ
 雲南省の熟茶プーアールを現地で買い付け。それを15年寝かせて、その後数回にわたって焙煎をかけたもの。プーアール熟茶の焙煎を行っているのは、台湾や中国を合わせても数人しかいないらしい。焙煎で、かび臭さや雑味を取り去り、まろやかな味わいに仕上げているということだ。

飲んだ
 淹れている最中から、プーアルの甘い香りの上に、焙煎による柔らかくて香ばしい甘味が加わって、「飲みてー」という気にさせる香りが漂う。縁日の屋台の醤油が焦げる匂いとか、桜餅の葉っぱと餡の香りが混ざった匂いとか、そんな、食欲をそそるというより、何だか無性に口に入れてみたいと思わせる匂いだ。

 飲むと、味は二重構造。焙煎による甘く香ばしい、「千年古茶紅茶」と同じ味わいの上層部と、スッキリとしつつ、プーアルならではの酸味と甘味が感じられる下層部の二つの味わいが混ざったり分離したりしながら口の中を通り抜ける。

 後味は小豆のような軽い甘さが残って心地よい。元々飲みやすく、ガブガブ飲めるのが美味しいプーアルだが、このプーアルは、その飲みやすさが尋常じゃない。するすると身体に入っていく感じだ。で、味が良いから、飲み過ぎに注意。

 雑味が少ないから、冷やしたらまた美味い。ほとんどアルカリイオン飲料みたいに、寝起きとかにゴクゴクッと飲んでスッキリ、みたいな、ほとんどお茶とは思えない使い方が出来る。

 凄く、気持ち良く美味しいお茶だけど、ほっこり感は少ないので、素朴なムードのプーアル熟茶らしいプーアルが飲みたい場合には向かないかも。個人的には、その日の気候に合わせて、アイスかホットを水筒に入れて持ち歩いて飲むのが好きだ。

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普[シ耳]散茶(バンブー茶館)

普[シ耳]散茶 -熟茶・推定40多年 -(プーアルサンチャ)
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分類:黒茶
産地:雲南省

購入
2004年3月
バンブー茶館
250g、7000円

 バンブー茶館のかめきちさんが、このblogを読んでくださったそうで、その時に「プーアルが好きなら、これはどう?」と、ご自分が普段飲みにしていて、茶館のお客さんにも評判が良いというプーアル茶を紹介していただいた。価格も手ごろだし、味は保証付きだし、プーアルをガブガブ飲む我が家としては、買わない手は無いと、他に紹介していただいたいくつかの茶葉と一緒に購入した。

 届いたその日に飲んだのは、やはりこのプーアル。餅茶を崩したものらしく、大きな袋の中に、小さな茶葉の塊がゴロゴロと入っている。その状態でも、何となく小豆フレーバーな香りがする。

 いつものプーアル用茶壷にバサバサと茶葉を入れて、1回洗茶してティーポットに淹れていく。で、プリン楽園カップ(今は、家族三人分揃っているので嬉しい)で家族で食後のお茶にして飲む。
 柔らかい風味で、色んな美味しいプーアル茶の美味しさをゴチャゴチャと混ぜたような、何ともプーアル茶らしい美味しさのプーアル茶(分かりにくいか)。

 時々、あまりにスッキリと美味しすぎて、だったらプーアルじゃなくていいじゃん、というプーアル茶があったりする。いや、本当に美味いんだけど、何というか、無い物ねだりみたいな感じで。
 そんな風に雑味が強過ぎたり、弱過ぎたり、甘味がありすぎたり、なさ過ぎたり、プーアルという、色んな味わいが混ざったお茶から、何かを際立たせて、何かを削除して、その店のプーアルの味になるような気がする。

 で、このプーアル茶は、香港の安い広東料理店で出てくるような風味もありつつ、カビ臭くは無く、小豆のような甘さと、遠くに感じる緑茶の酸味と味わいもあり、雑味があるような無いような。スッキリした後味だけど、味わいそのものは、ほっこりとしている、というように、何というか、ザッツ・プーアル茶なのだ。

 なので、プーアルは苦手、という人にはススメられない。カビ臭くはないけど、微妙な土の香りというか、いわゆるプーアルの香りはするから。でも、それが、また料理とかお菓子には合うんだ、俺にとっては。
 熱々のお湯で淹れて、ガンガン飲むと幸せ。濃いめに淹れて、ほっこり感を味わうのも良いし、薄めに淹れて、甘味とのど越しの心地よさを味わうのも良い。どっちも美味しい。

 ただし、アイスにすると、ちょっと雑味が勝つ。値段が違うので比べるのも何だが、海風號の特陳蔵プーアルのような、冷やすとまた美味いというものでは無いようだ。

 でも、普段飲みには最高。250g買ったものの、結構すぐなくなるかもしれない。

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特陳蔵普[シ耳](海風號)

特陳蔵普[シ耳]30年(トクチンゾウプーアル)
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分類:黒茶
産地:雲南省

購入
2004年2月
海風號
50g、4000円

 海風號の30年モノの散茶。ということだが、設楽さんが言うには、本当は20年くらいではないかということ。で、同じ海風號の7年モノ熟茶と飲み比べさせてもらった。
 最初、30年物を飲んだ時は、美味いけど、7年物もこういう味だったような気がするとか思ったのだが、飲み比べると全然違う味だった。プーアル茶は大好きなのだが、味を覚えにくいのか、俺の味の記憶がバカなのか、交互に飲み比べないと、どれも同じように美味しいと思ってしまうらしい。これは、今日一緒に飲み比べした勝又さんも同じようなことを言っていたので、結構、そういう人は多いのかも知れない。

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 茶葉を見比べても、よく分からなかった。淹れた水色も変わらない。でも、味は全然違う。比較的、スッキリとしたのど越しで、雑味が無く、透明感のある甘さと、ほんのり酸味がある30年モノに対して、7年熟茶は、もっとほっこりした味わいで、雑味はあるけど口当たりが丸い。香りが甘い割に、甘さは30年モノほどではない。
 どちらが好きかと言われれば、30年物の方が好きだが、どちらが高いかとか聞かれたら分からない。そういう違い。だから、価格が倍以上違うと言うと、7年物で十分という人は多いと思う。

 ただ、ずーっと飲み続けていると、徐々に違いが際立ってくる。30年物は、煎を重ねるほどに甘味が増して香りも小豆を蒸したような香りになっていく。7年物は色が薄くなると、味わいも落ちる。あと、熱々なら、どちらも同じくらい美味しいが、冷めてくると30年物の雑味の無さが味わいになって、幸せな美味しさ。

 買って帰って、家でプーアル用の茶壷で淹れたら、さらに美味かった。甘くて、香りも深い。煎を重ねるほどに本当に甘くなっていく。確かに、かなり美味しいプーアルだと思う。本当のところ何年モノかどうかなんて、どうでも良いくらい美味い。

 ただ、問題は俺にとってプーアルというのは、ガブガブ飲んで美味しい普段飲みのお茶。それは、この30年物でも同じ。気軽に飲んでこその味だと思っている。そう考えると、値段はちょっと高いのよね。まあ、いくらでも出るから、実質はそれほどではないのだけど。
 ということで、今日も、散々飲んだ後、もう色が付かなくなるまで大きなティーポットに溜めて、それを冷やしておくようにしている。冷たいプーアルが、また好きなのだ。

追記:
 海風號の7年ものプーアルは、前の5年ものと同じもの。それが二年経って7年ものになり、その分、値段が50g、1000円から70g、2000円にちょっとだけ値上がりしたということ。だから相変わらず美味い。

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特級普[シ耳](海風號)

特級普[シ耳](トッキュウプーアル)
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分類:黒茶
産地:雲南省

購入
2003年
海風號
50g、1000円

 海風號の熟茶五年もの。これをサッと淹れて飲むのが好きだ。もう、お湯を注いだら、すぐに茶海に注ぐというくらいのスピード。茶葉はプーアルとしたら少し多めに入れ、ギンギンの熱湯で淹れるのが美味しいと思う。安いし美味いしで、ガブガブ飲める。写真のように、家のプーアル用の茶壷はちょっと大きめの倣古壷(茶葉抜きで180mlくらい)なので、これで4煎くらい淹れると500mlを越える。で、それを冷やして飲むのも好きだ。

 このお茶、熟茶ではあるものの、サッパリとした味で元が緑茶だったというムードも残していると思う。設楽さんは製茶は雲南ではなく別のところ(福建省だったか)でやらせていると言っていたけれど、このサラッとした味わいは、そのせいなのかもしれない。とりあえず、現時点でプーアルの熟茶では一番好きなお茶。適当に淹れても、まず失敗が無いのも魅力。

 が、どうも海風號では、このお茶の扱いをやめるのかもしれない。新しいホームページの茶譜(メニューのことね)を見ると、「7年物 70g、2000円」と「30年物 50g、4000円」の二種類しか書いていない。この間はセールで忙しそうだったので、詳しいことは聞いていないが、そういうことだ。とはいえ、セールで、この「30年物 50g、4000円」を買おうとしたら、まだ準備が整っていなかったようで、「今度、必ず」ということだったので、そのあたりは、今度試飲させてもらって、色々聞いてみたい。
 まあ、あの美味しさで、一日中飲めて50g、1000円は安すぎではあるし、7年物が5年物と同等か、それ以上であれば、特に言うことは無い。早く飲みたいな。

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金針茶磚1980年(竹里館)

金針茶磚【1980年】(キンシンチャセン)
雲南普[シ耳]茶磚/pu'er cha zhuan
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分類:黒茶
産地:雲南省

購入
2004年1月
竹里館日本
50g、2000円(実際は割引価格で購入)

基本データ
いわゆるプーアール生茶。10級の等級がある原料の中でも、高レベルの緑茶をバランスよくブレンドしているものらしい。1980年ものらしいので、熟成23年。元々レンガのような直方体に固められた固形茶で、一つが約500gで1万円。それを崩したものを50g単位でも売っているので、そちらを購入。

標準的な淹れ方
竹里館ホームページによると、お湯120ccに対して茶葉6g。まず熱湯を注いで、1分後捨てる(洗茶)。その後、1分浸出で飲んで、次はは20秒でOK。後は茶壺のお湯を注ぎきらないようにして、短時間で出すことで長く楽しめる、ということらしい。

飲んだ
 ひらたさんのblog「Tea Recipe」の「ポーレイ茶」の記事を読んでいて、そういえば俺も初めてプーアールを飲んだのは香港だったなと思い出し、さらに、いわゆる生茶のプーアールって飲んだことないやと思ったら、やたらと飲んでみたくなって注文したのが、この竹里館の金針茶磚
 元々、俺はプーアール熟茶の香りとか味とか、嫌いじゃない。というか積極的に好きで、香港の飲茶屋はもちろん、日本の中華料理店でも普通にプーアールを頼んでゴクゴク飲んでいる。そういえば、単叢の苦いのも好きだから、香港人に嗜好が似ているのかもしれない。九州出身だからか。
 で、初めて飲んだ自然発酵緑茶としてのプーアールは、普通に美味しかった。確かに熟茶系のプーアルに比べて、かなり飲み心地がスッキリしてるし、味わいもシャープ。ひらたさんが書いているように、原料となった柑橘系の香りの緑茶の雰囲気がしっかり残っているように感じた。とはいえ、そこはたかだか23年しか経っていないからか、甘味は少なく、コクもそれほど無い。そういう楽しみよりも、すっきりしてて優しいのど越しと味を楽しむものなのだろう。水色が、黒くはある物の、その透明度の部分は、かなり紫に近い赤なのが面白かった。小豆っぽい。
 オマケに、同じ竹里館のもう一つのプーアール「熟沱2000年」が1回分付いていたので、そっちも飲んでみた。で、いわゆる速成でプーアルを作る技術としての熟茶だけに、何というかプーアールが本来目指したものには、こっちの方が近いのではないかと思った。つまり、実はプーアールの完成形は、それこそ50年とか100年とか寝かせたものであって、20〜30年なんていうのは、まだ未完成でしかないのではないかと。で、熟茶は、100年とかのシミュレーションの味ではないかと思うのだ。何というか、金針茶磚は美味いのだけど、熟沱や、他の美味いプーアール熟茶にある、コックリした感じが無い。で、その感じこそが、後発酵という手段で手に入れたかったものではないかとか思ったのだった。
 竹里館の熟沱は、カビ臭さや土臭さを消そうとするあまり、何か特徴が無くなった感じもあって、それはそれで飲みやすいのだけど、例えば、春風秋月で飲ませてもらった15年もの熟茶とか、海風號のプーアール熟茶(5年ものと聞いた覚えがある)のような、ホッコリと甘い感じは、熟茶ならではのような気がするのだ。特に、海風號のプーアールなんて50g、1000円で延々出て、ほのぼのと甘くて、ずーっと飲めて、そのリーズナブルさも含めて、プーアール茶の魅力の本来は、このへんにあるのではないかとか思うのだ。まあ、バーチャルというか、本当は100年、でも、その美味しさって、こういうのの延長線上だよ、という感じで。いや妄想なんだけど、未来を先取りすることでリーズナブルで美味しいお茶になるのなら、それはそれで凄いことではないかと思うのだった。

 しかし、この金針茶磚、最初開けたとき、茶葉が固まってゴロゴロしてたので驚いた。どうやっていいか分からなかったけど、まずは出来るだけ小さく砕いてみた。次の日はある程度大きいままで淹れた。どっちも淹れてる内にほぐれるから、そこそこの大きさのまま淹れても問題ないと思う。
 で、アイスにすると、キリっとしてやけに美味いことを発見。あと、この独特の甘酸っぱい味は、思い出すと飲みたくなる。現在、すぐ飲めるプーアール茶の中では、俺にとっては、海風號のに次いで第二位かも(春風秋月のは、美味いけどちょと高い)。

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