碧螺春というお茶のこと

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海風號の碧螺春、30g、4000円

かつて、俺は碧螺春というのは大して美味しくないお茶だと思っていた。何か日なた臭くて(それを干し草の香りとか表現されてて、いやそれは負け惜しみだと思っていた)、味は淡泊で、まあ甘いと言えば甘いけど、だから?というような。その認識を変えてくれたのが、数年前の海風號の碧螺春で、もう本当に驚いた。

香りは日本茶の新茶の香りをさらに瑞々しく、甘くしたような感じで、味は様々な美味しさが複雑に混ざり合ったもので、それでいてクリアな感じがして、いつまでも甘く、心地よいもので、その春から夏にかけて、どんだけ飲んだか、というくらい飲んだ。その年の海風號の龍井も美味かったのだけど、碧螺春の気持ち良さには敵わなかった。

ただ、そんな碧螺春には、他所ではほとんど出会えない。俺が、美味しくないと思ってしまったのは無理もないというくらい、美味い碧螺春を飲む機会は少なかった。色々聞いてみると、要するに極端に産量が少ないのが大きな要因らしい。果樹園の中で、きちんと育って、他のお茶には無い独自の製茶過程が色々あって、その製茶過程そのものも、本来の意味が見失われて、ブランドとして確立している龍井に比べて値が付かず、美味しい美味しくないがハッキリ出るから偽物が作りにくく、本当に美味しく作るのは難し過ぎて、価格も決して安くはないけど、龍井のように、そこに意味を見いだすほどでもなく、だから産量はさらに減り、価格は上がり…。

要するに、ちゃんと作るのも大変だし、美味しいのを日本に持ってくるのも難しく、でも龍井ほどには商売にならない、というあたりで、美味いお茶にとても当たりにくい状況にあるのが碧螺春ということらしい。

そういう話を聞かなくても、碧螺春の茶葉の形や香りの独自性を見れば、作るのが大変そうなのも、他の中国茶に比べて特殊な製造工程がありそうなのもよく分かる気がする。飲めば、その他には無い香りと味で、やっぱり、その特殊性が分かる気がする。お茶は嗜好品だし、好みによるとは思うけど、碧螺春に限っては、その味わいに「こんな味ってあり?」というような特殊性を感じなければ、それは碧螺春ではないと言い切っても良い気がする。

少なくとも、海風號の碧螺春と、愛子さんのところの碧螺春は、そんな「特別な味と香り」がする。だから、ずっと幸せに飲み続けられる。ああ、そう言えば、どちらも東山碧螺春だ(愛子さんのところには一部、とても美味い西山碧螺春もあるが、やや例外的)。

今年の海風號の碧螺春は、甘味よりも、クリアな香味と飲み口のスッキリした切れ味が特徴だと思う。甘味は煎を増すごとに、じんわりと現れてくる。味の輪郭が鮮やかだから、お茶請けと一緒に飲んでもお茶の味が消されない。お茶請け有りでも無しでもイケるから、ちょっと大きめのグラスに茶葉入れて、お湯を注ぎ足して飲み続けられて、とても気持ちが良いお茶だと思う。みえさんが「こんなに美味しい碧螺春を飲んだのははじめて!って思うくらい美味しかった」と書いている気持ちが分かるお茶だと思った。

海風號では去年は価格と味のバランスに折り合いが付く茶葉がなく、碧螺春は扱わなかった。今年は、扱える茶葉があった。それだけでも嬉しいと思う。この味で30g、4000円は安いと言ってよいと思う。設楽さん曰く、ほとんど儲けが無くて悲しいのだそうだ。

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碧螺の春2

愛子さんのところでは、凄い龍井と凄い碧螺春を飲み比べる機会があった。もちろんどちらも凄く美味しいのだけれど、どっちにお金を出すと言ったら、迷うことなく碧螺春だと思った。海風號では、碧螺春はきちんと良い茶葉を仕入れ、龍井は「龍井の美味しさを多くの人に知ってもらう」というコンセプトで、明前にこだわらず、茶葉の形にこだわらず、茶農が自分たちで飲む、見た目よりも味わい重視の茶葉を安く売ることにしている。何となく、龍井と碧螺春の正しい扱い方のように思った。

毎年飲める保証もなく、この先飲み続けられる保証もない。碧螺春という名前の全然別のお茶になる可能性だってある。高い茶葉を勧めるのは、好きじゃないけど、碧螺春に限っては、美味しいのが飲めると分かってるのなら、多少の無理はした方が良いと、とても思ってしまう。今、家に遊びに来たら、絶対美味い碧螺春出すから、美味いと思ったら、買って飲んで、美味い碧螺春が商売になるということを中国政府にきちんと伝えられたりしたら良いなあ(しかし、このブログ、何かフィルターに引っかかって上海では見られないらしい・泣)。

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明前の緑茶を飲んでたら考えてしまったこと

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平田さんのところに集まった明前の緑茶を飲ませていただいた。それは、とても春らしいイベントで、緑茶というのは、お茶請けを選ばないというか、餡モノから醤油系、さらにはチーズまで、とても合うというか、お茶請けがあることで、お茶がとても美味しく飲めるのが緑茶の大きな魅力だと俺は思っているので、緑茶中心のお茶請けが充実したお茶会というのは、とても食が進むのであった(既にお茶会の表現では無いな)。

今回、いただいたお茶の詳細は平田さんのブログに詳しいので、そちらを見ていただくとして、個人的な感想としては、遊茶の「烏牛早」が、例年に比べてとても美味しかったのが印象的。あくまでも個人的な印象だけど、明らかに「茶科所龍井」よりも美味かった。香りこそ、茶科所龍井のような鮮烈さは無くて、おとなしいのだけど、その控えめな香りも含めて、緑茶の美味しさがきちんと味わえるものだった。でも、後で遊茶のサイトを見たら、「特級烏牛早」って奴だったのね。毎年俺が飲んでたのとは値段が随分違ってた。

後は、今古茶籍の獅峰龍井がキッチリと美味しく、明前でも高いお茶はそれなりに美味い事を証明してくれた。この獅峰龍井は、とても「ナッティ」な味わいで、「うーむ、豆風味」とか思って飲んでて、ふと気がついたので、平田さんに「龍井を『ナッティ』って表現するの、平田さんが始めたんですか?」と聞いてみたら、やはり正解だった。そうやって表現のボキャブラリは増えていくので、別にパクりがどうとかは思わないが、「これっ」という表現を考えついた人達への感謝は重要だと思う。

で、美味しくお茶を飲みつつ、ふと疑問に思ったのが、「果たして、中国の人々は、日常的な慣習として『明前』のお茶を楽しんでいるのか?」ということ。初ガツオとか、京都のタケノコとか、旬の初物を喜んで食べるという行為は、日本にも古くからあるし、「お、もうスイカが出てる」とか言って、思わず買ってしまう人も多い(俺はスイカは食えないけど)。同じように、中国でも、「明前のお茶が出たから、飲まないと」というのが普通の生活の中にあるのかな、と思ったのだった。

で、どうも、そういう習慣があるわけではないらしい。かつて(今もかもしれない)、一部の権力者の間で珍重されたというのが本当の所らしいのだ。つまり、初ガツオと明前のお茶は、意味が違うらしい。縁起物というわけではなさそうなのだ。そう考えると不思議な気がする。だって、俺は権力者とかお偉いさんじゃないから。なぜ、外国の一部の人の楽しみを、そういう状況とは無関係な俺が知ってて、楽しんだりしてるのだろう、と思ったのだ。それは、まるで中国の人が普通に毎年、園遊会を開いているようなものではないかとか。

まあ、お茶を飲むこと自体は、美味しいし嬉しいからいいんだけど、何となくね。

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雲南緑茶を色々飲む会

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宝洪茶 at 春風秋月

東京中国茶倶楽部、2005年6月の定例茶会は、ひらたさんが持ってる雲南緑茶をよってたかって飲んでしまおうの会。しかもお茶もひらたさんが淹れてくれるという、何と言うか鬼のようなメンバーの俺たち。つい、淹れてもらってたけど、ひらたさん、相当お疲れだったはずで、ほんと済みません。まあ、淹れてもらったお茶を配るのは俺がやったし、お茶菓子は例によって美味しいものが揃ってたし、まあ、そのあたりで勘弁していただこうと思う。でも、気がつくべきではあった。

飲んだお茶は以下の通り。

1.宝洪茶
雲南省に古くからある緑茶だそうだが、いわゆる雲南緑茶風ではなく、茶葉からは良質の龍井みたいな香りがして、淹れても、クセの無いスッキリと美味しいお茶。湯色も薄めだし、緑茶らしい香りですいすいと飲める。青柳指数:3.5

2.早春茶
これは、雲南緑茶に多い柑橘系の味わい。柑橘風味は弱めで、丸い味わい。あんこにとても合うお茶で、軽くて美味い。青柳指数も4と高得点。

3.雲南玉螺(嬉嬉茶館)
さらに雲南っぽい柑橘系の風味が強い。キレがよい味わいで、奥の方には多少の干し草っぽさを感じるのは、白ゴウが多いからか。青柳指数は4。こちらの方が全体的に好評だったが、俺は2の早春茶の方が好きかも。

4.孟力海茶廓の緑茶王(中国茶桃福)
このお茶に関しては、このブログでも書いた。が、今回新たな発見。このお茶を、山羊のミルクで作ったチーズケーキをお茶請けに飲んだら、チーズケーキの風味をお茶が洗い流す時に、とんでもなくミルクの風味になって流れていく。蕩けるようなミルキーさが凄い。紅茶みたいな風味だから、チーズケーキとの相性が本当に良い。青柳指数でも、チーズケーキと込みで4だ。

とりあえず、雲南緑茶は、ここまで。やっぱ美味いなあ。しゃおしゃんの青プーアルも、雲南緑茶の風味が味を支えてるわけだし、この風味としての柑橘は、酸っぱいわけではなくて、甘いわけでもなくて、もちろんミントとかの感じでもなく、でも、とても爽やかに口の中をさっぱりさせてくれる。

そして、前にも書いたけど、日本茶にとても似ていない。似ていないからこそ、素直に美味しく飲める気がする。文山包種茶が好きではなくなってしまった俺としては、やはり変に日本茶みたいなら、日本茶の方が好きなのだ。やっぱそういうことかなとか考えた。

他に飲んだお茶は、次の記事で。

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海風號「碧螺春2005年春茶」

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東山碧螺春
海風號 30g、4000円

多分、今年の中国緑茶は、やはりあまり良くなかったのだと思う。特に、普通に買える価格帯で日本に入ってきているものに関しては、去年や一昨年に比べて、明らかに同じ店の同じ値段のお茶なら美味しくないと思う。もちろん、どっかにあるバカ高いのは美味いんだろうとは思うし、その片鱗は俺も飲ませてもらって美味かった。

それは海風號でも同じで、前に海風號で碧螺春のサンプルの試飲をさせてもらった時には、設楽さんも「ダメだ」と言っていたけれど、俺でさえ「これはなあ」と思った。不味いわけではなくて、多分、あちこちで、それなりの価格で売られて、買った人も特に不満無く飲むようなレベルの味ではあるのだと思うのだけど、俺にとって「海風號の碧螺春」というのは、初めて飲んだ時の「目が覚めるような鮮やかな美味しさ」というのが基準になっているから、普通に美味い程度じゃダメなのだ。

それは設楽さんのこだわりでもあるわけで、結局、ほとんど儲けが出ない仕入れ値の、でも海風號のレベルをクリアした美味しさの碧螺春を販売することにしたそうだ。俺もサンプルの時に試飲させてもらって、本当に美味いと思ったけど、でも、この仕入れ値ではなあ、と設楽さんが苦悩していた、そのお茶である。

だから、とても美味い。今年の中国緑茶の新茶では、文句無く一番美味いのではないかと思う。去年の太い美味みの碧螺春に比べ、かなり繊細な味わいだけれど、個人的にはこっちの方が俺は好きだ。一昨年の、ほぼ毎日飲み続けた碧螺春に近い。あれを、もっと繊細にしつつ、奥に腰の強さを感じるようなお茶。凄い儚げなルックスだけど、喋ると強い主張を持ってる女流作家みたいな感じとでも言うか。繊細だけどセクシーなお茶だと思う。ちょっとお高い(値段だけでなく)雰囲気があるのも、このお茶の特徴か。

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高い緑茶を飲む 〜中国緑茶考02〜

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50g、12000円の龍井茶 at 海風號

とても高いお茶を飲んだ。まあ、価格は参考価格というか、普通店で売るなら、この価格になるというもので、実際にその値段で売ってるわけではない。でも高いことには変わりない。50g、7500円という碧螺春も飲んだ。これがまた美味い(これは、もしかしたら海風號で30g、4000円くらいで販売されるかも知れない)。

美味いお茶が高いのはある意味しょうがない、と設楽さんが言う。そりゃそうだろうな、と思う。でも、ここまで高いと、あんまり現実感も無い。平田さんに飲ませてもらった高い太平猴魁も同様。まあ、高いなら美味くて当たり前ということだ(高くて不味かったら、暴れる程度じゃ済まねえし)。

茶葉の見た目では、実はよく分からない。設楽さんは分かるらしい(龍井が一番得意だそうだ)。飲んで美味いことは分かる。写真の龍井なんて、もうビックリする。透明感がやたらあって、甘さに嫌みがなくて、龍井の特徴がどうとか、緑茶とはどうとか、そんなのは全然関係ないじゃんと心から納得させてくれるような、お茶としての美味しさ。お茶だから味わえる美味しさの核みたいなものを味わえる美味しさ。

だからもう、ナッティでもないし、爽やかでもない。ただ美味い。甘露甘露とか言う人がいっぱいいそうな。俺としては、そういう手垢まみれの割には洗練されてなくて、あんまり具体性もない表現はしたくないからしないけど、龍井の釜炒りだからこその照焼きみたいな甘さではない、単ソウとかに多い樹液由来の甘味でもない、ある程度出涸らした美味い龍井にだけあるような甘さが美味い。最近の俺は、「お茶が甘い」ということに凄く否定的なのだけど、その俺をして、甘さが美味いと言わせるくらい美味い。

こういうのもあるということだろう。今年の海風號の龍井は、去年ほどではないにせよ、今年飲んだ龍井では文句無しに一番美味い。でも、それでさえ全体にレベル低めの中でのナンバーワン。その上には、こういうのがあって、多分、金さえ出せば、もっと美味い緑茶だって飲めるのかもしれなくて、でも、それはもう、何か違う。権力者なら飲める、とか、そんなのカッコ悪いので飲みたくない。

そして、設楽さんは、このバカ高いお茶を、どうにか交渉して普通の人が買えるレベルの価格で売れないかやってみるのだそうだ。その設楽さんにして、参考価格50g、16000円の龍井は、どうせ店では扱えない茶、と切り捨てていた。でも、その態度は好きだなあ。高いお茶、希少なお茶がエライという思想は、何か、凄いヤなんだよ、俺。お茶を「美味い不味い」だけで切ることのイヤらしさがあるとすれば、そういう部分だろうな、と思う。

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雲南緑茶を美味しいと思うワケ 〜中国緑茶考01〜

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孟力海茶廓の緑茶王(中国茶桃福)

雲南省の緑茶は大体美味いと思う。中国緑茶というのは、実は当たり外れが大きくて、美味い不味いで言えば不味いというか、あんまり美味しくないというか、金払ってまで飲みたくないというか、そういうお茶が多いのだけど、雲南省のお茶に限っては、「美味しい」と思うことが多いような気がするのだ。

何故だろうと思って、ちょっと思い当たったことがある。雲南省の緑茶って、日本茶の緑茶に凄く似てないのだ。他の人は知らず、俺に限って言えば、雲南省のお茶を美味いと思う理由には、これがあると思うのだ。というか、これは多分、他の中国緑茶を「買うまでもない」と判断させる要因かも知れない。

例えば、海風號の龍井や碧螺春、平田さんからいただいた、やたらと高いという太平猴魁とか、美味い中国緑茶があるのは事実として知っている。美味い美味いと飲んだりもするし、海風號の龍井や碧螺春は毎年購入もする。問題は、それ以外の、何か知らない名前の緑茶達。

別に不味いわけではない。それぞれに特徴もあるし、それぞれに美味しく飲むことは出来る。でも、例えば龍井と比べてどうだ、碧螺春と比べてどうだ、と考えていくと、「多少出汁っぽい味がする」とか「日なた臭い」とかと同時に、「これなら龍井の方が」「これなら碧螺春が」と思ってしまいがち。さらに「これなら、そこらの日本茶の方が」と、なまじ緑茶に慣れているだけに、そんな風に考えてしまうのだ。

そして何より、珍しい名前の中国緑茶は、決して安くないということ。日本茶の緑茶は、かなり美味しいものでも、50gで1000円を越えるものは、あんまり無いのに。そう考えると、それを押しても買おうというお茶は、やはり、前述のような信用のある店の、お馴染の茶葉ということになってしまう。

で、これが雲南緑茶の場合、明らかに、龍井とも碧螺春とも日本茶とも味わいが違ってて、全然別の基準で美味い不味いを考えることが出来てしまうのだ。全然違うから、これだったら日本茶の方が、とか考えない。何か、甘味とかもアミノ酸っぽくないし、さっぱりした後味とか、青臭さが少ない感じとか、いっそ緑茶っぽくない特徴が多いせいだろう。雲南の紅茶を美味いと思うのも、同じ理由のように思う。何というか、雲南省は凄いな(妖怪もいっぱいいるしさ)。

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海風號「梅烏龍井 2005春」

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梅烏龍井 30g、3000円
海風號にて購入。2005年の新茶。

海風號の緑茶は、明前を避け、味わいが乗ってくる雨前あたりのものを仕入れるというのが設楽さんの方針。そのため、毎年4月の終わりから5月の頭に緑茶の販売が始まることになる。しかも、基本的には龍井の美味しい所を二種類(西湖と梅烏)と碧螺春を一種類のみ。ただ、そこまで絞り込んで仕入れるのだから、その美味しさはまず間違いない。ということで、海風號の緑茶が発売されるまで、じっと待つ(まあ、もらい物とかお茶会とかで明前の緑茶も飲むんだけど、茶葉の購入は、じっと待つのだ)。

一昨年(2003年)は碧螺春にハマった。とにかく好きだった。碧螺春をメインに、西湖龍井をがぶ飲みするというパターン。去年(2004年)は、しっかりした味の碧螺春も美味かったけど、梅烏龍井の爽やかな味わいと香りがクセになって、熱くしたり冷やしたりして、梅烏龍井を飲み倒した。梅烏龍井は高いので、他の緑茶にはほとんど手を出さず、緑茶は海風號の梅烏龍井だけで押しまくった。夏までに90gくらい消費した。

で、今年は、まだ碧螺春が入っていないので、まだ何とも言えないが、とりあえず龍井は美味い。西湖龍井も美味いけど、梅烏龍井が、やはり今年も美味い。ナッティな感じとか、豆の味とか言うけど、実は、俺は豆味が強すぎる龍井は好きではない。香りがナッティで味はスッキリした緑茶という感じのものが好きなのだ。少しだけ、ホクホクした炭水化物な感じがあれば、それで十分。今年の龍井は、正にそんな感じで、とても飲んでいてスムーズというか、「美味しいお茶を飲んでるなあ」とだけ思って、色々考えたりせずに飲むことが出来て幸せだ。

ただ、今年の緑茶って、海風號のも含めて、どのお茶も二煎目以降が美味しいような気がする。言ってしまえば、一煎目が美味しいものに当たらない。中では、海風號の梅烏は1煎目から美味しい方ではあるのだけど、それでも煎を重ねた方が美味い。

そういえば、海風號には待望の金奨鉄観音も入荷していた。設楽さんがお休みの時にカフェスペースで、あまり知らないスタッフの方に淹れた状態のを持ってきてもらう形で飲んだため、どうも、印象がハッキリしないので、今度、ゆっくり飲んで、買ってきたりもして楽しみたい。美味しいのは間違いないとは思ったし。

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突発的サンプル新茶品茶会 in 海風號

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出版社との打ち合わせのために海風號に行ったら、そこには今回、海風號が扱うかもしれない新茶のサンプルが届いていた。で、急遽、そこにいた人たちでサンプル緑茶の品茶会が行われた。今回届いていたのは、去年の緑茶とは違うルートからのもので、雨前の西湖龍井が2種類、東山碧螺春が2種類。入荷を決める大事な試飲とあって、設楽さんも、キチッとセッティングして、いつもは気軽な海風號には珍しく、ちょっとだけ緊張感も走る。

と同時に、美味い緑茶が飲めるー、とだけ気軽に構えてるというか、「さあ、早く飲もう飲もう」と前のめりになっている俺もいる。青い烏龍茶はあまり好きではない俺だけど、緑茶は好きなのだ。物心付く前から嬉野や八女の玉露や煎茶を飲み倒していたくらい好きで、それで思うのだけど、青茶の「生っぽさ」と緑茶のグリーンな感じって別物だよね。緑茶の生茶って生臭くないもん。

品茶は、面白かった。まず龍井だが1煎目は、あきらかに安い方が美味いのだ。そこにいた全員が(設楽さんも含め)安い方が美味いと言った。でも2煎目以降は高い方が圧倒的に美味くなった。ただ、安い方も十分美味い。それこそ、煎を重ねない人もいると思うのだが、そういう人には1煎目が美味い安い方がオススメということになる。この二つは、とりあえず発注することになるということだった。

碧螺春は、何というか微妙。どうしたもんだかと思ったけど、やはり味覚は正直。思い切って設楽さんに「これ、どっちもダメっぽくないですか?」と言ってみた。「そうだねえ」と設楽さん。煎を重ねても同じ。高い方はそれなりに美味しいのだけど、少なくとも海風號の碧螺春としては、去年や一昨年のレベルに遠く及ばない。設楽さんは、茶葉を見た段階で「これはダメだー」と言っていたので、ある程度予想はついていたらしい。俺は茶葉を見ただけでは、味についての判断は全く出来ないので、何だかヒヨコのオスメス診断を見ているようだった。

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実は、品茶は苦手だ。俺は実は大体のお茶を「美味い」と思ってしまうのだ。ほとんど嵐のリーダーの大野智みたいだが、何というか、「お茶味」が好きな余り、大抵のお茶に関して、美味い部分を探り出してしまうらしい。もちろん、こっちよりこっちの方が好き、という判断は出来る。でも、あまり美味しくないお茶同士だった場合、そのどちらからも無理矢理美味しい部分を探してしまうせいで、比較が出来ないのだ。今回は、普段の海風號のレベルという基準があったせいで、碧螺春はイマイチと言えたし、龍井は美味いと言えた。まあ龍井に関しては、梅烏とかの上のクラスのものではないので、普段飲みにしたいかどうかでの判断。俺は多分そっちの方が得意。でも、多分本当の品茶というのは、そういうもんではないだろうに、と思う。

そんな俺に、品茶させてくださった設楽さんは優しいなと思う。こういう品茶とかしてると、俺は、つくづくお茶飲むのが好きなだけだなと思うのだ。そんな俺に、設楽さんは、品茶に使っていた高い方の龍井の入った盖碗にお湯を注いで、「このまま飲んでいいですよ」と差し出してくれた。嬉しかった。やはり俺は、お茶は量飲みたい(あ、そういうことか)。

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あけまして、おめでとうございます

osechi2005

ということで年が明けて、実家でおせち料理を食べたわけだけど、おせち料理って面白い。和風も洋風も中華風も、どのスタイルも基本はプチフールみたいな食事って中々他には無いような気がするのだ。

特にここんとこ我が家では洋食屋のお節料理を頼んでいるせいか、そのプチフール度はかなり高い。今回、個人的に一番美味かったのが、プチシューの中に胡椒たっぷりのクリームチーズを詰めたものだったりして、さらに、フルーツの桂花酒ゼリーとか、ホタテのマンゴーサラダ仕立てとか、つまみとか点心とか言うより、やっぱ近いのはプチフール。

黒豆も銀紙の小皿に盛れば和菓子みたいなもんだし、昆布巻にしても、きんとんにしてもね。しかも、何というか結構バランス無視の出鱈目なラインアップを良しとする感じもプチフールに似てると思う。昆布巻ときんとんて、とか昔から思っていた。保存が効いて縁起の良いダジャレがくっつけられれば、後は何でも良いみたいな和風のお節を範として作るんだから、洋風も中華風も、その出鱈目ぶりだけは、きちんと継承してたりする。

そうなると、お茶なんて選べない。というか、普通の日本茶(我が家の場合、八女の煎茶)が一番合ったりする。煎茶の美味い奴って、意外に味を主張しない割に、どんな味でも洗い流して口の中をニュートラルにしてくれるものだったりする。出鱈目が基本コンセプトのお節には本当に似合う。日本酒飲みながらだってイケるし。

緑茶のペットボトルが売れてしまった理由は、結構、このへんではないかとか、そんな事を思いながら、何故か実家に大量にあった「あまおう」をパクついて、イチゴにはお茶は合わんな、基本的に、とか呟く2005年の始まりの日。

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美味い「太平猴魁」

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驚くほど真っすぐで長い茶葉。これが美味い太平猴魁。60g、9000円以上らしい)

 何か「太平猴魁」というお茶がよく分からなかった。「好き」と言う人が周りにも多くて、でも評判の割に俺は美味しいのに当たったことがなくて、いったい皆、どんな太平猴魁を飲んでるんだろう、というか、俺だけ何かハズレ引いてる?とか思っていた。

 そして、ついに美味い太平猴魁を飲んだのだった。いや、本当に美味かった。何というか中国茶っぽくない、緑茶として美味しいお茶。旨みがアミノ酸的ではなく、もっと栗とか芋とかの甘味に近くて、その上に緑茶の爽快感が乗っかって、しゃわしゃわーという感じで口の中を美味しさが走り回る。つくづく旨い、しみじみ美味い。鋭さが凄く無い、まーるい美味しさ。

 飲ませてくれたのは、ひらたさん。このお茶についてはひらたさんのblogにも書かれている。異常に長い茶葉。普通に大きめの盖碗では茶葉が入り切らない。見た目はお茶というより、春菊とか壬生菜とかの仲間のようでもある。緑がキレイで、そのへん野菜っぽい。

 「これは、普通は入ってこない、凄く手をかけて少しだけ作られてるお茶なんですよ」とひらたさん。では、美味い太平猴魁は、普通では飲めないということなのか。「いや、基本的には美味しいお茶だから、美味しい太平猴魁はあるんですよ。でも日本に入ってるのが、極端にランクが低いものが多かったりもするようです」というような話も聞いた。途中くらいのを飲ませてもらいたい、是非、と思った。

 元々、日本茶、特にサッパリ系の煎茶を熱湯でさっと煎れて飲むのが何より好きだった俺は、緑茶の味わいというのが大好きなのだ。で、あんまり美味しくないと思っていた太平猴魁で、ふい打ちのように「緑茶の緑茶らしい美味しさの凄い上の方」を味わってしまって、「うわー、何か知らんけど負けたような気がする」と思った。そのくらい美味かった。こういうのをゴクゴク飲みたいと思った。冷やしたいとも思った。そういうランクのお茶では全然無いどころか、買えるようなお茶でさえないのだけが、寂しかった。

 しかし「太平猴魁」は美味いお茶であることが分かったのは嬉しかった。このラインの下に、普通に飲めて美味しい太平猴魁があるであろう可能性も見えた。きっとあると思う。とりあえず、そう思えればOKだ。

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東山碧螺春(2004年春・海風號)

東山碧螺春 2004年春
Dong shan bi luo chun
pirochunn01.jpg
分類:緑茶(炒青緑茶)
産地:江蘇省呉県市東洞庭山
収穫時期:4月頃

購入
2004年5月
海風號
30g、2000円

 去年の海風號の碧螺春は、その年の春から夏の大定番だった。もう、どんだけ飲むんだ、というくらい飲んだ。主張のない優しいのど越しなのに、きちんと美味しいお茶の味がするのが好きだった。

 今年の海風號の碧螺春は、茶葉の見た目も去年より大きめ(というか肉厚というか)。雨が多かったせいで、雨がやむのを待って摘ませたせいだろうと設楽さんが言っていたが、本当に、ちゃんと育った芽という感じがする。

 味もしっかりしていて、何より2〜3煎目(というか、二回目か三回目にお湯を注ぎ足した時)以降に立ち上がる甘味が凄い。舌先にモロに甘さがやってきてビックリする。もちろん、イヤな甘さではなく、ほっこりとした穀物のような甘味。その一方で、ほんの少しのお茶らしい渋味もあって、それが合わさって、中々飽きの来ない味になっていると思った。

 海風號では、このしっかり風味の碧螺春が大人気だそうで、かなり売れているそうだ。確かに、美味しさが分かりやすくて、しかも飲みやすく、味わいが単調ではない、と来れば、そりゃ人気も出る。俺も、一度飲み始めたら、その日は一日中、これを飲んでいた。

 でも、俺のこの春のイチオシは、やはり梅烏龍井。味わいの碧螺春、キレの梅烏龍井といったところか。今の俺にとっては、緑茶の美味しさは味わいよりキレと爽快感が重要なのだろう。去年の俺は、繊細なのど越しと柔らかさが重要で、碧螺春を飲んでいたわけで。

 そういえば、俺、碧螺春の冷茶が上手く作れないのだった。去年も失敗し続けて、もったいなくなって作らなくなった。水出し、氷出し、熱湯から冷やして、などなど、どの方法でも、熱い碧螺春に比べて、かなり味が落ちる。うぶ毛による美味さがメインのお茶は、アイスにするのは難しいのかもしれない。良い方法とか、このアイス碧螺春は美味いとかあったら、ぜひ教えたり飲ませたりしてください。

碧螺春の記事は、
くんしゃんさんのblogに、正に同じ海風號の碧螺春についてが書かれていて

chiguhaguさんのblogもどきにも、どこのお茶かは書かれていないけど、やはり碧螺春についての記事がある

sekkyさんのblogにもあった

なので、今更なあとも思ったけど、これは個人の覚書でもあるので、俺の個人的な感想メモとして書いた。まあ、お茶って季節モノだからネタが被るのはしょうがない。で、同じお茶を、色んな人が、色々と違った感想を持ちつつ飲んでいるのを知ることが出来るのも、この手のサイトの楽しみではないかと思うのだった。ということで、飲んだお茶が、どうだったか、一言でもいいから書いてあると嬉しい。知識より個人の主観の方が読みたいと思うのだ。で、出来れば、どこで、いくらで買ったお茶かが書いてあれば、なお嬉しい。

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梅烏龍井(海風號)

梅烏龍井 2004年春
Long jing
meiuronjin01.jpg
分類:緑茶(炒青緑茶)
産地:浙江省杭州市梅家塢

購入
2004年5月
海風號
30g、3000円

 ようやく海風號に緑茶の新茶が届いた。その中の一つが、この「梅烏龍井」。雨前の梅家塢地方で摘まれた龍井茶。海風號では明前の茶は扱わないという設楽さんの方針で、毎年五月に入った頃に新茶の販売が始まるのだった。

 で、この龍井は高い方の龍井。別に西湖龍井という50g、2000円くらいのもあって、それも美味いのだが、ここんとこ毎日飲んで喜んでるのは、この高い方の龍井だ。何というか、味も香りも見た目も透明感が高いお茶。龍井の味の特徴と言われるナッティ感はそれほどではないけど、緑茶の美味しさってコレだよな、と思わせる、上質の八女茶とかにあるキレの良さが、喉にも舌にも頬にも心地よい。

 去年のものほど甘味はないけど、ぐっとフルーティーな味と香りで、そのフレッシュ感が堪らない。ザッツ新茶だなあと思う。それでいて、青臭くは無くて、中国緑茶にありがちの日なた臭さとか、干し草っぽさが無く、本当にクリアにお茶の味わいがして美味い。

 グラスに茶葉を一つかみ入れて、その茶葉を浸すくらい熱湯を注ぎ、グラスをよく振って茶葉にお湯を馴染ませる。その後、指に当てて「熱ッ」とはならない程度(我慢できるギリギリくらい)に冷ましたお湯をコップいっぱいに注ぐと、ほとんど茶葉は浮かび上がらず、沈んだままになるので、そのまま飲む。これが、このお茶の美味い飲み方。

 で、このお茶を冷やすと、また美味いのだ。フルーティーさが増して、山の露(マウンテンデューだな、詳しくは立川談志の権兵衛狸のマクラ参照。あとコカコーラボトラーズが昔出した清涼飲料水の名称でもある)という感じに美味い。起き抜けにゴクゴク飲むと、それはもうスッキリして幸せ。

 なので、凄い邪道な淹れ方をする。まず我が家の場合、家族三人が上記の淹れ方でコップで飲む。当然、三人のコップの底には茶葉が残る。それを集めてコーヒーサーバーに淹れて、そこに熱湯&湯冷ましを淹れて、大量の龍井茶を作成。少し時間を置きながら、茶漉しを使って別の容器に移していく。お湯は、途中で足したりしても、まだまだ美味いお茶が出るから、これで約1リットルはお茶が作れる。

 で、飲みたい分飲んで、後は荒熱をとって冷蔵庫へ。上の写真は、そうやって作られたお茶たちだ。そのまま飲んでも冷やしても、の状態。ここでガマンして大量に冷やしておくと、次の日に幸せが来るのだが、すぐ飲んでも、その場で幸せが来るだけなので、まあ、どっちでも良いのだった。

 しかし、本当に冷やした時の爽やかさと、冷たくてもしっかりと感じる香り高さは、水出しではなく、お湯から作る冷茶の醍醐味である。それが、これほどスッキリとした味に仕上がるのだから、今年の海風號の梅烏龍井も質が高いんだろうなと思う。

 いや、ほんと、美味いよ、冷やし梅烏龍井。ちょっと贅沢だけど、この季節ならではの楽しみということで、しばらくハマってみようと思っている。

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TCC新茶緑茶品茶會レポート・他の緑茶編

 龍井茶を一通り飲んだら、次は、平田さんが集めたその他の緑茶の新茶の品茶会へ。しかし、こうやって新茶を集めてしまったりするから、茶商と間違われるのである、平田さんは(笑)。

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写真は、碧螺春を盖碗に入れた瞬間。

新茶緑茶品茶會
2004年4月20日 於竹里館麻布十番店

第二部:新茶緑茶の品茶大会

1.安吉白茶
浙江省安吉県の緑茶。フルーティーな風味で甘い。中国緑茶にありがちの日なた臭さもなくスムーズに身体に入る感じ。微妙に燻った感じの味わいがあり酸味と渋味の間のような味が口に残る。また多少の雑味はあるが、それは、一番美味かった龍井堂の獅峰龍井と比べたらのことで、これはこれでかなり美味いお茶だと思う。

2.明前黄山毛峰
安徽省黄山の緑茶。やわらかく、後口がふんわりと、白湯のように甘い。癖がなくて、とにかく飲みやすさが際立つ。このお茶は、グラスに茶葉をいれて、お湯を注いで、後はごくごく、というのが美味い飲み方のように思う。美味い日本茶のような感じで飲める。

3.東山明前碧螺春
江蘇省東洞庭山の緑茶。龍井と並ぶ有名銘柄。茶葉の沈み方がイマイチだったようにも思うが、程よい甘味があって、悪くなかった。ただ、碧螺春に関しては去年の海風號のものがあまりに美味しかったので、この程度では満足できないかも。出汁のような味が少しあるのが気になるのだった。いや、美味いんだけど。

4.雪水雲緑
浙江省桐廬等で作られるお茶。酸味と出汁風味とシカシカ感と日なた臭さ。良く言えばスモーキー。というか、スモーキーの具合が、出汁風味を作ってるという感じか。中国緑茶と言われた時に、多くの人がイメージする味って、こんなのかも、とか思った。ただ、飲み慣れると飲みやすくなるので、がぶ飲みには向いてるのかも。

5.開化龍頂
浙江省開化県のお茶。雪水雲緑と茶葉はソックリ。見分けがつかない。味は、ちょっと生っぽい感じで、懐中汁粉の最中の皮部分がお湯に溶けたところみたいな感じの「ムニャっ」とした味(って、分かりにくいか)。微妙な味だが飲みやすくはある。

6.蒙頂甘露
四川省のお茶。茶葉は碧螺春そっくり。淹れ方も上投法でいけるそうだ。味わいは、甘さの質は碧螺春で、味の傾向は龍井風という感じ。全体に華やかでハッキリした味わい。美味さが立っている感じで緑茶にしては珍しい。あと、熱湯で淹れるのが好きな俺も、このお茶に関しては、冷ました湯の方が美味かった。熱湯だとちょっと出汁風味が出る。あと、煎はあまり利かないかも。

7.顧渚紫笋茶
浙江省長興県のお茶。古い文献上のお茶の復活版らしい。タケノコの香りがするということらしいが、それはよく分からない、というか、茹でたタケノコの香りと言われれば、そういうムードが無いわけではないが、豆の香りと言われたら、そっちが近いだろうとか思う。ただ、味は良い。上品な甘味があって、飲みやすい。庶民的になった獅峰龍井というか、お嬢様の宿下がりというか、そんな感じ。

8.緑蔭潭
四川省のお茶。新しいものらしい。パッケージがお茶では無いような感じ。青くて豆々してて、炒めの甘味が強くて、全体に安い日本茶というか、偽物の龍井というか、そんなムードのインチキ臭い美味しさがある。後味がまた、安い日本茶みたいで、何か憎めない味。このお茶については、平田さんのblogに詳しい。

9.雲南曲茗
雲南省の緑茶。柑橘系の香りとゆずのような味わいで、俺は好きだったのだけど、平田さんによれば、本来の雲南曲茗は、こんなものではないらしい。まあ、言われてみれば、後口に雑味が残ることや、柑橘系の香りといっても、例えばしゃおしゃん焙茶工房の「千年古茶青プーアル」などと比べて、キレが少なく、甘味も少ない。でも、これでも十分美味しいと思った俺は、こういう味が好きなんだろうな。ぜひ、平田さんが納得するレベルの雲南曲茗が飲んでみたいものだ。

まとめ(るか、疲れたぞ)
 美味かったのは、安吉白茶、黄山毛峰、蒙頂甘露、顧渚紫笋茶あたりか。特に、蒙頂甘露と顧渚紫笋茶は、さらに美味しいものがありそうで、それは飲んでみたいと思う。

 ただ、中国緑茶の場合難しいのは、かなり美味しいものでないと、安い日本茶にさえ敵わないということ。美味い日本茶と比べてしまうと、今回のお茶の中で、勝負できるのは龍井の美味い奴か、別方向で美味かった顧渚紫笋茶と、華やかな蒙頂甘露くらいかもしれない。
 そう考えると、やはり全く日本茶感の無い雲南曲茗とかは、美味いのが簡単に手に入るようになると嬉しい。

この緑茶品茶會に関する記事は、
ひらたさんのTeaRecipe
茶さるさんのきまぐれ中国茶日記
恵さんの今日のまめゑん
などにもあります。

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TCC新茶緑茶品茶會レポート・龍井茶編

 2004年春の龍井茶を5種類、飲み比べた。同じ種類の茶葉の飲み比べは、言葉にするのが異様に面倒くさいのだが、その香りも味わいも、それぞれに個性があり、同じ龍井と言っても、全然違うことは良く分かった。なので、一応試みと覚書として、それぞれの特徴などを記録しておくけど、これを何かの資料には絶対使わないでね。

新茶緑茶品茶會
2004年4月20日 於竹里館麻布十番店

第一部:龍井茶飲み比べ

1.梅家塢明前龍井(春風秋月・4月2日摘み)
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炒めによって出る香ばしさと甘さが前面に出た、龍井茶といったときにまず思い浮かべる味の美味しい奴という感じ。普通に美味しい八女茶のような感じで飲める。多めに口の中に放り込んで頬の裏側で味わうと、ホッコリして美味い。

2.獅峰明前龍井(深[土川]龍井堂・3月18日摘み)
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味も香りも、強い豆感。甘さよりも、ナッティなコックりした感じが強く、奥の方でほんのり蜜のような甘さがあるけれど、炒めた甘さは全然なく、クリアでスッキリした後味。煎を重ねるほどに、ナッティなムードはそのままに、どんどんクリアなお茶の風味が強まって、何というか大人の味わい。このお茶の購入時の話は、ひらたさんのblogに詳しい。が、この時のひらたさんの感想と、今回の俺の感想がやたらと違う。ひらたさんによると、深センは、水が悪かったということ。こっちで飲むほうが味の奥行きもあり、美味しいということで、そのへんにこの感想の違いが出たのかもしれない。後、おれの味覚の問題とか。
 それと、茶葉だが、上の二枚の写真のように、緑っぽいのが梅家塢、黄色っぽいのが獅峰。黄色っぽいのが獅峰の特徴ということだ(豆知識)。

3.獅峰明前龍井(3月23日摘み)
2番のお茶に比べると、炒めの甘さがやや前に出る。ナッティ感よりも、製法による甘味のようなものが感じられて、獅峰というより梅家塢のような感じ。「もしかしたらラベルの付け違いかも」と平田さん。多少の渋味があるけど、熱湯で淹れるとキレがあって悪くない。

4.梅家塢明前龍井(3月23日摘み)
ナッティ感と豆からくるような甘味。こちらのほうが獅峰っぽいので、やはり3が梅家塢で、こっちが獅峰のような気がする。これまでの四つの中では、最も味の主張が強いが、この強い豆なムードが、龍井だなあと思わせる。熱湯で淹れるとさらに美味いと思ったのだが、それは単に俺が熱湯で淹れたお茶の方が好きというだけかもしれない。

5.翁家山明前龍井(3月23日摘み)
前記の四つの龍井とは全く味わいが異なる、重湯のような甘味と味わいの、ひたすら柔らかいお茶。よく味わうともやっとした甘味の向こうに独特の苦味もあって、後味は複雑。平田さん曰く、「これは品種が違うかも知れません。多分龍井43号です」ということ。品種が違えば、味がここまで違うのかとか思う。
 このお茶に就ても、ひらたさんのblogに細かい情報が掲載されている

まとめ(とかもしておくか、一応)
 龍井飲み比べは以上。美味かったのは2番の龍井堂の獅峰明前龍井。これは、甘味はそれほどでもないけど、その濃厚なナッティな味と香りが心地よく、そのくせ飲み口はスッキリして透明感が強いという、緑茶の魅力ってコレね、という味。龍井堂では最高級のお茶だそうだけど、それでも日本円にすれば100g、2000円というところだそうだ。
 で、味の傾向としては、ナッティな獅峰、炒め製法の味わいと甘さを前に出した梅家塢という感じか。好みは獅峰だが、普通に世間で流通している龍井の味は梅家塢系列のような気はする。

 あとは、今年の海風號の龍井に期待。もうすぐ飲めるはずだが。

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ダージリン龍井(京都SELECT SHOP)

ダージリン龍井
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分類:緑茶
産地:ダージリン・ロヒニ
収穫時期:2003年オータムナル(秋摘み)

購入
2004年1月
京都セレクトショップ
40g、1200円

基本データ
セレクトショップのページには、「ダージリン茶商(ロヒニ茶園とゴパルダラ茶園のオーナー)であるMR.Samir Changoiwala.さんが開発してくれた貴重なお茶です」とある。あと「 ■淹れ方のコツ■ これは緑茶ですが、ダージリン産の緑茶の場合、使用するお湯の温度は落とさずに、紅茶と同じように高温(100度)のお湯を使用してください。」とも書いてある。

飲んでみた
 一目瞭然、際物であるけど、飲むと、まあ普通に飲める。別に不味いなんてことはない。一言で言えば、安い嬉野の釜煎り茶に似てる。子供の頃に飲んで、「やっぱ八女茶の方が好きだな」とか思っていた頂き物の嬉野茶の味と言うか。で、それに、ダージリンっぽい華やかな香りと後味を加えた感じ。水色も嬉野茶みたい。

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 葉を見ると、結構カットされているし、渋味が出やすいので、多めの茶葉で、サッと煎れる(15秒くらい)方が美味いように思う。薄めに出して、釜煎りの甘味とダージリンの香りの表層を愉しむ感じ。それ以上突っ込んだら正体バレルから止めといて、みたいな。でも表層は結構キレイで可愛いから、遊ぶ分にはいいか、みたいなキャバ嬢のようなお茶か。やはり際物か。

 薄めにサッと淹れたものを、知らん顔してお客さんとかに出したら、普通に、ちょっと香りが良い緑茶として通るとは思う。でも、普段飲みたいかと言われたら、うーむ、と思う。誰か、遊びに来て飲んでいってくれると、茶葉が消費できて嬉しい。というほど不味くはないというか、美味くないことは無いんだけど、やっぱ際物感は拭えない。冷めると、あんま美味しくないのも問題だ。

 でも、飲んでみたかったんだよー、許してくれー、とか、誰にともなく言い訳したいような、そんなお茶。いや、ほんと不味くはないのよ。場合によっては好きとさえ言えないこともないのよ。

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千年古茶青餅(しゃおしゃん焙茶工房)

千年古茶青餅 2002年秋冬/小青磚(晒青2級)1000ao1.jpg
分類:緑茶
産地:雲南省

購入
2004年1月
しゃおしゃん焙茶工房のお茶
茶さるさんからの頂き物(感謝)
1個(95g程度)2,800円

基本データ
(情報は、しゃおしゃん焙茶工房のホームページより)
 雲南省思芽及び西双版納地域にかけて群生する樹齢数百年の大葉種の喬木型茶樹は、古いもので樹齢800年にも及ぶことから「千年古茶」と呼ばれているそうだ。その千年古茶で作られた青餅(平たい円形に固められたお茶。そのまま熟成させてプーアール生茶にする)を独自の焙煎で、若いままでも美味しく飲めるようにしたのが「千年古茶青プーアール」。その中の入り口的扱いなのが、この「小青磚(晒青2級)」ということになるらしい。
 淹れ方は、茶葉は少なめにして、一煎目は熱湯でということ以外はお好みで、ということらしい。マグでも盖碗でも茶壷でも良いそうだ。

飲んだ
 海風號オリジナルの白磁の茶壷に少なめの茶葉で淹れてみた。いつものクセで一煎目は短めに出す(30秒くらい)。で、それがスゲエ美味かった。茶さるさんはサンザシの味がすると言っていて、それも分かるけど、薄めに淹れたせいか、柑橘系の酸味と焙煎の甘味のバランスが良かったようだ。
 で、「お茶の味だー」と思った。何というか、俺がイメージの中で持っている「お茶」って、こういう味だったなあという感じ。初めて飲むのに凄く懐かしい。知ってる味だと思えてならない。しかも、昔々に毎日飲んでいたような感じ。何故か、最初の一口から馴染んで飲んでしまったのだった。

 まあ、俺はお茶の酸味が好きだし、焙煎の香ばしい甘味も好きだ。それがちょうど良い感じでブレンドされているようで、鉄観音とかプーアルとか緑茶とか加賀棒茶とかの、俺が好きなお茶の中の共通点を際立たせたような(だから、それが「お茶」ということかとか)味と香り。味は、言わばブレンドみたいなもんだから(俺にとっては)、これより美味しいお茶はいくつも上げられるけど、香りは、もしかしたら今まで飲んだお茶の中でもナンバーワンかも。「ああ、お茶の香りってコレだよなあ」という感じで。

 上の写真みたいに、仕事場の机の隅に置いて、薄く出したコレをガンガン飲みながら仕事したり本読んだりして、気がつくと1リットル以上飲んでた。冷やしても美味そうだなあ。特別ではない、でも「ザ・お茶」としか言い様がない、そんなお茶(俺には)。茶さるさん、美味しいお茶をありがとうございます。

 それにしても、何でこんなに懐かしいと思うのだろう。

 ただ、喉の奥とか、下の付け根にちょっとだけイヤな味が混じる時がある。上の等級ならこれが無いのかなあ。飲んでみたいものだ。この小青磚(晒青2級)だけもらって飲んだようなユーザーでも通販してくれるだろうか。盛岡は遠い。

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雨前特梅烏龍井茶

特梅烏龍井
Long jing

分類:緑茶(炒青緑茶)
産地:浙江省杭州市梅花烏
収穫時期:5月上旬

購入
2003年5月
海風號
50g、3000円

 明前の龍井茶は、その鮮烈な香りに圧倒されはするが、味は普通に美味いという程度。その点。ここの特梅烏龍井茶は、清明節後、穀雨前のいわゆる雨前龍井茶で、雨後とかも好きな俺としては、多分、理想の龍井に近い味。碧螺春の淡い美味しさとは違う、しっかりとボディのある味わいは、店主の設楽さんが言うように、八女茶の美味しいものに風合いが似ている。

 グラスの底にちょっと盛り上がるくらいの茶葉を入れて、お湯を注いでちょっと待つだけだから簡単だし、何回お湯を足しても美味いし、東山碧螺春ほど繊細な味わいでなく、もっとしっかりとした味なんで、仕事しながら飲むのにも向いている。

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東山碧螺春(海風號)

東山碧螺春(とうざんへきらしゅん/ピーローチュン)
Dong shan bi luo chun

分類:緑茶(炒青緑茶)
産地:江蘇省呉県市東洞庭山
収穫時期:4月頃

購入
2003年5月
海風號
30g、2000円

 俺は碧螺春というお茶に、あまりいい印象を持っていなかったため、「海風號」の設楽光太郎さんに、そう言ったら、「ウチのは美味い」ということで試飲させていただいたのが最初。これが驚くほど美味くて、しかも淹れ方も、お湯を入れたグラスに茶葉を入れるだけ。さーっと茶葉が沈んで、細かい産毛だけが水の中を舞って、2分くらいして飲んでみると、とろりとしたのど越しと微妙な甘さでじんわり美味い。新茶らしい香りがするのに青臭くもない。2煎目(というか、途中でお湯を注ぎ足したもの)は、さらに味がしっかりとして(といっても微妙なんだけど)、これはいくらでも飲めるなと感じつつ、本気でいくらでも飲む。

 買ってきて、背が高目の耐熱グラス(ハリオの「HGN-2」)を使って、春から夏にかけて日常的に飲んでいた。スッキリした甘さと、主張のないのど越しが病みつきになる。

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太平猴魁

太平猴魁(たいへいこうかい)
TaiPin HouKui

分類:緑茶(炒青緑茶)
産地:安徽省黄山市太平県

購入
2003年2月
遊茶
25g、800円

基本データ
1915年にパナマ万博において一等金賞を受賞。それ以後世界的に知られるようになった緑茶の銘茶。穀雨前後から立夏まで摘む。一芯一葉または一芯二葉で摘まれて、萎凋を軽くする。

茶葉の印象
デカイ。というか長い。何か、見た目はそこらの草を乾かしただけみたいな感じ。香りも干草風の素朴な感じ。

正式な煎れ方
温度:85〜95度
浸出時間:30秒前後
茶器:蓋碗・グラス・マグカップ・急須・磁器ポット

煎れてみた
これが、中々美味しく煎れられなかった。まず茶葉が大きいので分量が分かりにくい。で、色々やってみた結果、思いっきり沢山入れるのがポイントだと判明。とにかく、急須でも蓋碗でもティーポットでも、押さえつけない状態で器にいっぱいというのが良いらしい。で、浸出時間も30秒程度ではどうもならん。香りも儚すぎて、まあ、それが好きな人には良いのだろうけど、俺はダメ。一煎目は2分。これで旨いお茶になった。すっきりした味わいなのに、後味にほっこりした甘みが残り、ほっとするような素朴な香りが立ち上る。二煎目は2分ちょっと。これが旨い。この二煎目が多分ベスト。味がちょっと濃くなって、後味がより甘くなる。三煎目は、やや長めに出すようにすると、味も香りもあんまり落ちない。

まとめ
薄く入れるより、少し渋みが出ても濃い目に煎れる方が旨いお茶だと思う。水色が薄いんで、色で濃さが分かりにくいけど、思い切って長く出して飲むこと(と俺は決めた)。ホクホク感が欲しい時に飲みたいお茶か。あと、茶葉による差が激しいようなので、美味しいモノはもっと美味しいのかもしれない。私が飲んだ、遊茶、無茶空茶(2003年夏)のものは、どちらもボチボチ、という感じのようだ。

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驚蟄茶科所龍井茶

驚蟄茶科所龍井茶(けいちつちゃかしょろんじんちゃ)
Jingzhe ChaKeSuo LongJing
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分類:緑茶(炒青緑茶)
産地:浙江省杭州市雲栖
品種:龍井43
収穫時期:3月上旬

購入
2003年3月
遊茶
20g、2500円

基本データ
いわゆる「特級明前西湖龍井茶」。遊茶の「中国茶頒布会・2003年緑茶」の4月分として購入(小売では、20g、2500円)。浙江省杭州市雲栖地区の中国農業科学院茶葉研究所」の畑で栽培されたものらしく、それにちなんで名前も付けられている。

茶葉の印象
まあキレイな雀の舌状の小さな新芽。これはやっぱ茶葉でなく茶芽だろうと思う。真空パックの封を切るだけで、かなり濃厚なお茶の香り。新茶時期の日本茶のお茶屋さんの前の香りと似てるけど、芳ばしさは少なく、緑の香りをもう少し凝縮した感じ。

正式な煎れ方
温度:85〜95度
浸出時間:1分前後
茶器:蓋碗・グラス・マグカップ・急須・磁器ポット

煎れてみた
温度:95度くらい
ギンギンに温めたガラスの茶海の底が盛り上がるくらい茶葉を入れて、沸かしたてから、ほんのちょっとだけ冷ましたお湯を注ぐ。
で、1分でちょっとだけ飲んでみるが、やや薄かったんで、もう少し待つ。2分近くでちょうど良い感じになった。強い緑茶の香りで、味も日本の煎茶に似た感じだけど、ホクホクした感じは少なく、濃い緑茶の味なのに、後味はキレのあるスッキリ感と軽い甘み。
二煎目は、2分でちょうどいい感じ。甘みが増した感じだが、キレは一煎目が上。茶海に半分残して、もう少し濃くしたものも飲んでみる。あまり長時間出すと渋みが出るのだが、渋くなる直前くらいが、一番美味しいように思った。
三煎目では、香りも落ちるし、味にもコクがなくなり、舌触りのよさだけが残る。このへんが限界か。それでも渋くなる直前くらいまで長時間出せば五煎くらいは楽勝(俺は)。

まとめ
この超新茶というか、新芽も新芽、出たばっかりみたいなのを使うお茶は、その新しさが命なのか、一煎目がとにかく旨い。二番茶好きの俺が初めて一番茶の方が上だと思ったお茶かも。香りも最初が鮮烈で、だんだんヌルく、野暮ったくなる(それはそれで味わい深いというか、良くある中国緑茶の感じなのだが)。
好みとしては、大目の茶葉を入れた蓋碗に、熱々のお湯を注いで、1分過ぎくらいから、その濃さの変化を楽しみながら、蓋碗から直接チョコチョコ飲んで、半分くらいでお湯を足して、それで5回くらいお湯を足しながら飲む、というのが良いと思う。
水色が緑の間は美味しくて、黄色になると渋くなる。まあ、1年に1回、20gもあれば贅沢だ。

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